皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。
写真の画質を決める重要なファクターとなる交換レンズ。
いざ新しいレンズが欲しいなーと思いつつも、どんなレンズを選んで良いのかイマイチ分かり辛いところがあるかと思います。
今回はPENTAXの一眼レフカメラで用いられているKマウント系レンズについて、その種類・特徴および具体的な選び方についてまとめてみました。
PENTAX Kマウント交換レンズの種類と特徴
2018年11月現在、PENTAX Kマウント系の純正レンズには「★(スター)」「Limited」「無印」という3つのシリーズがあります。
実際に「無印」という呼称はありませんが、本記事では便宜上そのような呼び方をすることとします。
それぞれの特徴についてざっくりまとめると次の通りとなります。
★(スター)シリーズ
性能を突き詰めた高級レンズ群の総称。
きめ細やかな解像感、歪みなどの諸収差の抑制、逆光耐性を高めた最新のコーティング技術や防塵防滴対応など、性能をひたすらに追求されているのが特徴となっています。
繊細な描写や逆光耐性を求める方、過酷なフィールド環境での撮影を求める方に適しています。
フルサイズに対応したD FA★シリーズおよびAPS-C専用設計のDA★がスターレンズシリーズに該当します。
Limitedシリーズ
どちらかといえば「味」を重視したレンズ群。
先述のスターレンズとは設計思想が根本的に異なり、あえて収差を残したりなど光学性能では測れない部分を重視した設計となっています。
また、小型・軽量にこだわるかつアルミ削り出し素材を使用するなど、所有欲を掻き立てられるのも魅力です。
味のある作品を求める方や、気軽に持ち出せるレンズをお探しの方に適しています。
フルサイズに対応したFA LimitedシリーズおよびAPS-C専用設計のDA Limitedシリーズが該当します。
無印シリーズ
標準的な位置づけとなっているレンズ群。
逆光耐性に優れたHDコーティングの採用や防塵防滴or簡易防滴への対応など、性能的にも申し分ないものも用意されています。
また、廉価な単焦点レンズもいくつか用意されているので、交換レンズをとりあえず使ってみたいという方にもおすすめです。
フルサイズに対応したD FAシリーズ、FAシリーズおよびAPS-C専用設計のDAシリーズが該当します。
シリーズ別!PENTAX一眼カメラ用交換レンズの選び方
本記事の情報は2018年11月現在での情報となります。
ひとまずPENTAX Kマウント系レンズの種類と特徴をなんとなーく把握していただいたところで、ここからは具体的な選び方について紐解いていきます。
PENTAX Kマウント対応の交換レンズはフルサイズ一眼レフカメラに対応したレンズとAPS-C機専用設計レンズの二種類があります。
それぞれのシリーズへの対応状況は次の通りです。
フルサイズ | APS-C | |
D FA★ | ○ | ▲ |
D FA | ○ | ○ |
FA Limited | ○ | ○ |
FA | ○ | ○ |
DA★ | △ | ○ |
DA Limited | △ | ○ |
DA | △ | ▲ |
Kマウントレンズはフルサイズ、APS-Cとも物理的にはすべてのレンズが装着可能な設計となっています。
ただし、APS-C専用設計のDAレンズをフルサイズで使用するとケラレが発生したり、電磁絞りに対応したKAF4マウントに非対応のカメラ(K-50以前の機種)では一部のレンズで正確に露出が合わせられないといった点には注意が必要です。
D FA★シリーズ
デジタルに最適化されたフルサイズ対応の高級レンズ群で、高い光学性能と防塵防滴が備わっているのが特徴です。
細部の描写にこだわりたい、逆光耐性が欲しいという方にとって最適な選択肢となります。
2016年のK-1発売に合わせて登場したシリーズということで、現在は2本(ズームレンズ1本、単焦点レンズ1本)のみのラインナップとなっています。
- HD PENTAX-D FA★70-200mmF2.8ED DC AW
- HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW(KAF4マウント)
特にD FA★50mm F1.4については「新世代のスターレンズ」と称され、極限まで性能が突き詰められています。(KAF4マウントのため、K-50以前のカメラには非対応)
今後はD FA★85mmF1.4が2019年に出る予定となっていて、こちらもおそらく新世代のスターレンズとして出てくるかと思われます。
D FAシリーズ
デジタル最適化&フルサイズに対応した標準的な位置付けのレンズ群。
現在、合計で6本(ズームレンズ4本、単焦点レンズ2本)が発売されています。
- HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR
- HD PENTAX-D FA 24-70mmF2.8ED SDM WR
- HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR
- HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AW
- smc PENTAX-D FA MACRO 50mmF2.8
- smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR
ズームレンズについては超広角域から超望遠域までおおよそひと通りのものは揃っていますが、現状70-200mmの領域だけは先述のスターレンズもしくはTAMRONの製品の二択となってます。
ただ、ロードマップには2019年春にD FA 70-200mmF4(仮称)が発売予定となっているので、性能面と価格面で敷居の高かったナナニッパに新たな選択肢が増えそうです。
D FAシリーズはD FA MACRO 50mmF2.8以外のすべてのレンズが簡易防滴もしくは防塵防滴に対応していますので、悪天候下での撮影にも使うことができるのが嬉しいところです。
FA Limitedシリーズ
35mmフィルム時代から続くシリーズの一つ。
性能を突き詰めたスターレンズとは異なり、味のある描写やアルミ削り出しによる高級感、携帯性に重きを置いているのが特徴です。
どちらかといえば趣味性の高さがウリでしょうか。(後述のDA Limitedシリーズも同様の趣向)
現在は3本(いずれも単焦点)が発売されています。
- smc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited
- smc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited
- smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited
これら3本については巷で「Limited三姉妹」などと呼ばれています。なんかだんご三兄弟みたいでかわいいw
特にFA 31mmとFA 77mmはPENTAXユーザの間でも「至高の銘玉」とも称されるほど評判が高く、前者は風景撮影での遠景解像力が凄まじく、後者はボケの空気感がたまらない一本となっています。
なお、デジタルに最適化されたD FA Limitedシリーズは今のところ存在しません。(出てきてほしいなーとは思いますが、今のところロードマップにもそれっぽいことは書いてないですしどうなんでしょ…)
FAシリーズ
FA Limitedシリーズと同じく、35mmフィルム時代から続く標準的なレンズ群。
現在は2本(いずれも単焦点)のラインナップとなっています。
- smc PENTAX-FA 35mmF2AL
- smc PENTAX-FA 50mmF1.4
設計が古いため光学性能的には最新のレンズには劣りますが、価格もこなれているので「とりあえずフルサイズ機で単焦点を使ってみたい」という方にとってはおすすめでしょうか。
FAシリーズ以前のオールドレンズも豊富
Kマウントは35mmフィルムの頃から続くマウントがゆえに、いわゆるオールドレンズと呼ばれるレンズも多数存在します。
そういえば赤城耕一先生が名著(迷著?w)「赤城写真機診療所」の中で「PENTAX K-1はオールドレンズのためのカメラ」とおっしゃっていますが、フルサイズ対応のレンズが少ない今はオールドレンズに頼らざるを得ないのかも…w
DA★シリーズ
APS-C機専用設計の高級レンズで、高い光学性能や防塵・防滴(AW)を備えています。
D FA★シリーズ同様、細部の描写にこだわりたい、逆光耐性が欲しいという方にとって最適な選択肢となります。
現在、6本(ズームレンズ3本、単焦点レンズ3本)が発売されています。
- smc PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED AL[IF] SDM
- smc PENTAX-DA★50-135mmF2.8ED[IF] SDM
- smc PENTAX-DA★60-250mmF4ED[IF] SDM
- smc PENTAX-DA★55mmF1.4 SDM
- smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM
- smc PENTAX-DA★300mmF4ED[IF] SDM
いずれもエアロブライトコーティングやHDコーティングには対応していないため、光学性能的には少々古いものとなっています。
DA★11-18mmF2.8が現在開発されていて、これがDA★初のHDコーティングならびに新世代のスターレンズとなるのかなと思われます。
DA Limitedシリーズ
デジタル環境に最適化されたAPS-C専用設計のLimitedシリーズ。
味のある描写を求める方、単焦点レンズを使ってみたい方に最適なレンズとなります。
現在は全6本が発売されていて、FA Limitedシリーズと同じく単焦点が基本です。(HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WRのみズームレンズ)
- HD PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited
- HD PENTAX-DA 21mmF3.2AL Limited
- HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR
- HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited
- HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limited
- HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited
超広角域から望遠域まで多種多様にラインナップされています。(望遠側は35mm版換算で約107mmまで)
小型・軽量を突き詰めたことからなのか、DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WRを除きボディ内AFとなっているため、フォーカスが遅い&駆動音がうるさい点にはご注意を。
DAシリーズ
デジタルに最適化されたAPS-C専用設計の標準的なレンズ群。
現在は16本(ズームレンズ12本、単焦点レンズ4本)がラインナップされています。
- smc PENTAX-DA FISH-EYE10-17mmF3.5-4.5ED[IF]
- smc PENTAX-DA 12-24mmF4 ED AL[IF]
- smc PENTAX-DA 14mmF2.8ED[IF]
- HD PENTAX-DA 16-85mmF3.5-5.6ED DC WR
- smc PENTAX-DA 17-70mmF4AL[IF] SDM
- HD PENTAX-DA 18-50mmF4-5.6 DC WR RE
- smc PENTAX-DA 18-55mmF3.5-5.6AL WR
- smc PENTAX-DA 18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR
- smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL
- smc PENTAX-DA 40mmF2.8 XS
- smc PENTAX-DA 18-270mmF3.5-6.3ED SDM
- smc PENTAX-DA 50-200mmF4-5.6ED WR
- HD PENTAX-DA 55-300mmF4-5.8ED WR
- HD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE(KAF4マウント)
- smc PENTAX-DA 50mmF1.8
- HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW
ズームレンズが中心ですが単焦点も一部あり、特にDA 35mmF2.4ALやDA 50mmF1.8は価格も2万円台と安く抑えられているので、単焦点の世界を知るのにもってこいです。
上記でリストアップしたレンズのうち、HD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR REのみKAF4マウントレンズとなり、K-50以前のカメラでは絞りが設定できないため要注意です。
まとめ
PENTAX Kマウント系の交換レンズの種類・特徴と選び方について紹介いたしました。
大きく分けると3つのシリーズがあり、それぞれ以下のような特徴があります。
- スターレンズ:光学性能、防塵防滴など性能をひたすら突き詰めたレンズ群で、繊細な描写や過酷なフィールドでの利用をする方に最適
- Limitedシリーズ:光学性能では測れない独特の描写が持ち味で、味のある作品を撮影したい方に最適
- 無印シリーズ:もっとも標準的なレンズ群で、交換レンズの世界を経験したい方など幅広い層に最適
PENTAX Kマウント系の一眼レフカメラをお使いで、新しいレンズをお探しの方は参考にしていただければ嬉しいところです。
最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m
カメなれっ!の最新記事情報は各種SNSサイトやFeedlyなどのRSSリーダーでご購読いただけます。