カメラの基礎知識

巷でよく聞く「35mm判換算」の基本と計算方法

皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。

一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラを使っている方であれば、「35mm判換算」という言葉を一度は耳にしたことがあるという方も多いと思います。

この35mm判換算はレンズの焦点距離と画角を考えるうえで重要なワードになってくるのですが、果たしていったい何者なのでしょうか?

35mm版換算とは

35mm判換算とはレンズの焦点距離を35mm判(フルサイズセンサー)の画角に変換した際の実質的な焦点距離のことをいいます。

いきなりそんな小難しい答えを出されてもなんじゃらほいほいということで、一つずつ紐解いていきます。

まず、焦点距離とはレンズの中心となる主点からイメージセンサー(撮像素子)に結像するまでの距離のことをいいます。

続いて画角についてですが、カメラで撮影した際に実際に写る範囲を角度で示したものになります。

上図のようにイメージセンサーの淵からレンズの主点を結ぶと、それすなわち画角ということになります。

さて、イメージセンサーにはいくつかの大きさがあります。(※詳細は以下の記事を参考にしてみてください)

イメージセンサーとはいったい何だ?サイズによる違いは?皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 一眼カメラやコンパクトデジカメを選ぶ際に「フルサイズ」「APS-C...

勘の良い方であればお気付きかもしれませんが、イメージセンサーの大きさが異なると同じ焦点距離のレンズでも画角が変わってきます

例えばフルサイズセンサー(35mm判)よりも小さいAPS-Cセンサーのカメラで焦点距離が同じレンズを使った場合、後者では画角が狭くなります。

もし、APS-C機でフルサイズ機と同じ画角を得ようとするのであれば、焦点距離がより短いレンズが必要になります。

APS-C機ではより短い焦点距離でフルサイズと同等の画角を得ることができることが分かりました。

これをフルサイズの焦点距離に置き換えると、下図のようになります。

そう、これこそが35mm判換算の正体になります。

で、そもそもなんで35mm判を基準に換算しているんだよって話ですが、これは35mm判(36mm×24mm)がフィルム時代のデファクトスタンダードだったことに由来しています。

これまで35mm判フィルムカメラを使っていた人が、別の大きさのフィルムやイメージセンサーを使う際の便宜を図って設定されたのが「35mm判換算」というわけです。

ちなみに35mm判のことを「ライカ判」とも呼びます。

イメージセンサー別の35mm版換算方法

イメージセンサー別に35mm版換算したときの倍率については次の通りとなります。

イメージセンサーの大きさ 倍率
フルサイズ 1.0倍
APS-C Canon以外 1.53倍
Canon 1.6倍
マイクロフォーサーズ 2.0倍

例えばPENTAXのAPS-Cサイズの一眼カメラをお使いで35mmのレンズを購入した場合、35mm版換算で約53.5mmということになります。

計算するのが面倒な方向けに、デジタル一眼カメラで主流となっているフォーマットと、主要な焦点距離の換算表も用意しました。

フルサイズ APS-C マイクロフォーサーズ
14mm 9mm 7mm
24mm 16mm 12mm
28mm 18mm 14mm
35mm 23mm 17.5mm
50mm 33mm 25mm
70mm 46mm 35mm
85mm 56mm 42.5mm
100mm 65mm 50mm
135mm 88mm 67.5mm
200mm 131mm 100mm

もしAPS-C機をお使いで35mm版換算で35mmの画角が得たいのであれば、約23mmの焦点距離をカバーするレンズを選べば良いということになります。

まとめ

35mm判換算とはレンズの焦点距離を35mm判(フルサイズセンサー)の画角に変換した際の実質的な焦点距離をいいます。

フルサイズ以外のカメラをお使いの方で、交換レンズの画角を把握する上で重要な指標になってきますので、ぜひとも頭の片隅に置いていただければ幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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おーわ
花火系散歩屋。関東を中心に年間で20〜50回ほど花火をながめながら撮影しています。
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