写真撮影のコツ

一眼カメラ初心者必見!絞りと露出を変えると写真は劇的に変わる

絞り露出。この二つをコントロールするだけで、写真は劇的に変わり、ますます撮影が楽しくなりますぜ!これで今日からあなたも脱・一眼カメラ初心者!!

何もフルマニュアル撮影をする必要はない

一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラを買いたての頃は、フルオートモードで撮影する方も多いかと思います。フルオートモードはカメラ任せで簡単に撮れる反面、自分自身で意図した写真を作りにくいという欠点があります。

やはり一眼カメラの醍醐味は自分でカメラを設定しての撮影!一般的に一眼カメラには以下の写真のようなダイヤルが付いており、ご自身で撮影モードを変更することができます。

20160604_DSLR-Camera_IMG1911_01

一番極端な設定としては、フルマニュアル(Mモード)モードがあります。

フルマニュアルモードで撮影をする場合、絞り(F値)、シャッター速度、ISO感度なんかをすべてご自身にて設定していただく必要があり、はっきり言って、初心者には敷居が高すぎます。それどころか中上級者でも、この設定はかなり煩わしいと感じるほどです。

僕は一眼レフカメラを買って間もない頃、勉強のためにフルマニュアル撮影をしていたのですが、色々設定が面倒になってしまい、今は残念ながらほとんど使っておりません。

そこでおすすめしたいのが、セミオートモードでの撮影。

セミオートモードとは、簡単に言ってしまえば数ある設定の中で、一部の設定を撮影者で変更して撮影できるモードとなります。その中でも、初心者が特に扱いやすいのが絞り優先モード(Avモード)と呼ばれるモードです。

絞り優先モード(Av/Aモード)とは

絞り優先モードとは、絞り(F値)の値をご自身で設定し、残りの設定(シャッター速度、ISO感度)はカメラに任せて撮影するモードとなっております。

一眼レフカメラやミラーレスカメラには多数の撮影モードがありますが、その中に「Av(機種によってはA)」という記号があります。ダイヤルを「Av(またはA)」へ合わせることにより、絞り優先モードでの撮影が可能となります。

20160604_DSLR-Camera_IMG1911_02

さて、この絞り優先モードを使うことによって、こんなことができます。

  • 写真のボケ味をコントロールすることができる
  • 夜景撮影時において、光芒の柔らかさをコントロールできる
  • シャッター速度やISO感度は自動で設定してくれる

後述で作例と共に紹介いたしますが、絞り優先モードを使用することによって、撮影者が意図するボケ味を創り出すことができるようになります。

また、シャッター速度やISO感度はカメラ側で自動計算してくれますので、フルオートモードとさして変わらずに撮影を楽しむことができるのです。

露出の調整で作品の重量感をプラス!

もう一つ、初心者におすすめの設定が露出。これも脱・一眼カメラ初心者を卒業するポイントとなります。一眼カメラの本体に「+/-」というボタンが付いているのを見たことある方も多いと思います。

露出を調整することにより写真の重量感をコントロールし、柔らかさや引き締め感を加えることができます。これについても後述の作例で紹介いたします。

絞りと露出を変えるだけで、写真は一気に変わる!

それでは実際に絞りや露出を変えると作品がどのように変化するのかについて、紹介していきたいと思います。

絞り優先モードでボケと光を操る

絞り優先モードで絞り値(F値)を変えながら撮影すると、写真に以下のような変化をもたらします。

絞り値(F値) ピントの合う範囲 ボケ味 光芒の状態
小さい 狭い 強い 柔らかい
大きい 広い 弱い 硬い

イメージしやすくするために人間の目に例えるとこんな感じでしょうか。

  • 絞り値が小さい=目を大きく見開いた状態
  • 絞り値が大きい=目を細めた状態

まあ、作例を見た方が早いですねw

F値によってボケ味はこんなに変わる!

ということで実際に絞り値を変化させながら撮影した作例を紹介していきます。ダンボーのピントが合う範囲、ボケ味に注目してご覧ください。

(撮影機材:PENTAX K-1 + smc PENTAX-FA77mmF1.8 Limited)

F2.8ではダンボーの近辺のみしっかりと写っており、ダンボーの存在感がかなり強調されていることがわかります。一方で背景はかなりフラットな印象になっており、強烈にボケていることが分かります。

F5.6からF8.0にかけて、ダンボーがよりはっきりと写るようになり、箱の質感もだんだんとはっきりと見えるようになってきます。絞り値を上げることで、ピントの合う範囲が広がっていることが見てとれます。一方で背景は絞り値が大きくなるにつれてボケ味が弱まっていることが分かります。

F16からF22にかけても、先ほどと同じことが言えます。ただし、絞り値を上げ過ぎると回折現象と呼ばれる現象が起こり、写真からシャープさが失われてしまいます。絞り値の上げる際にはこのあたりにもご注意ください。

光もF値で操れる!!

続いて、絞り値を変えることにより光はどうなるのでしょうか。ダンボーの目の部分に注目して、光芒がどのように変化するかに注目してご覧ください。光芒については、特に夜景撮影で大事な要素になってきます。

(撮影機材:PENTAX K-1 + smc PENTAX-FA77mmF1.8 Limited)

F2.8では目の部分の光芒はほぼ発生しておりません。F値が小さい場合、光が柔らかくなり、光芒はあまり目立ちません。

F値を5.6に変更すると、目の部分の光芒がやや目立つようになり、F10まで上げると光芒がかなり強く出ていることがお分かりいただけるかと思います。

露出で写真の雰囲気をコントロール!

先ほどの絞りと併せて、露出量(EV: Exposure Value)をコントロールすることで写真の柔らかさや引き締め感を出すことができます。こちらも実際の作例で見ていきます。

露出量が0の作品を軸に、それぞれ±1したものと比較してみます。露出量をマイナスした場合は引き締まって重たい印象に、プラスした場合には柔らかく軽い印象になります。

露出量を極端に上げ下げすると、さらに印象の強い作品を得ることができる場合があります。これらはそれぞれハイキー、ローキーとも呼ばれます。(以下にハイキーで撮影した作例を紹介します)

20160424_Ibaraki_IGP4189

まずは撮影しながら露出量を調整し、被写体にとってしっくりくる露出量をいろいろと探してみると良いでしょう。

まとめ

今までのフルオート撮影からセミオートモードで絞りと露出をコントロールすることで、ひと味違った作品を生み出すことができるようになることでしょう。ぜひ、脱・一眼カメラ初心者への第一歩を踏み出してみてください。

あと、以前の写真を撮る初・中級者におススメする書籍6選でも紹介しましたが、絞りや露出に関してはこのあたりの書籍も参考になりますので、併せて参考にしていただければと思います。

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おーわ
花火系散歩屋。関東を中心に年間で20〜50回ほど花火をながめながら撮影しています。
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