写真撮影のコツ

写真撮影でLEDが綺麗に写らない原因と対策方法

皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。

近年、電車やバスの方向幕やイルミネーションなどで急速にLED(Light Emitting Diode)が普及しています。

しかし、いざ写真でLEDを撮影してみると表示が途切れたり、なんだかちょっと暗いなーと感じるなんて経験をした方も多いんじゃないかと思います。

ではなぜLED表示は写真撮影すると途切れたり暗くなったりするのか…それにはLEDの特性とカメラの設定が大きく関係しているのです。

写真撮影でLEDが途切れる原因

さて、写真撮影においてLEDが途切れたり暗くなったりしてしまう原因ですが、シャッタースピードが速すぎることが挙げられます。

もう少し具体的に紐解くと…

シャッタースピード < LEDの点滅間隔(リフレッシュレート)

となった場合にLEDが途切れたり、はたまた暗く写ってしまいます。

さて、上記の式を見てこんな疑問を抱いた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか…

 

 

 

え?LEDって点滅してるの?!

 

 

 

そうなんです。

実はLEDは人間の目では判別できないぐらい超高速で点滅をしているのです。(ちなみに点滅を繰り返す現象をフリッカーと呼びます)

具体的な点滅間隔(周期)については環境によってまちまちですが、コンセントを使用してLEDを点灯している場合は次の通りとなります。

地域 周波数 点滅間隔(周期)
東日本 50Hz 1/100秒
西日本 60Hz 1/120秒

東日本と西日本では電源周波数が異なる関係で点滅間隔がわずかに異なりますが、実はこの違いが撮影にも影響してきますので押さえておきましょう。

さて、このLEDの点滅間隔と写真撮影にはいったい何の関係があるんだって話ですが、点滅間隔よりもシャッタースピードが短いとLEDが最も明るくなるタイミングで光を取り込めない可能性があるのです。

なんじゃらほいほいって感じですが、LEDの点滅間隔を波に例えるとだいぶ分かりやすいんじゃないかなと思います。

例えば東日本エリアでコンセントから電力を供給した場合、最も明るくなる周期が1/100秒間隔となります。

このときLEDの点滅間隔よりも長いシャッタースピードにすると、最も明るくなるタイミングでカメラに光を取り込むことができます。

しかしながら、LEDの点滅間隔よりも短いシャッタスピードに設定した場合、最も明るくなるタイミングに当たらない可能性が出てきます。

この暗くなるタイミングに当たってしまうと、LEDが途切れたり暗くなって写ってしまうわけです。

鉄道やバスなどのLED方向幕においても同様の理由で途切れたり暗くなったりしますが、点滅の間隔が車両によって大きく異なります。

なんともまあややこしい話ですが、ひとまずのところは…

  • LEDは超高速で点滅している(フリッカー現象ともいう)
  • 点滅間隔よりも速いシャッタースピードになるとLEDが途切れて写る

ということを、頭の片隅にでも置いといていただければと思います。

写真撮影でLEDが途切れる場合の対策方法

LEDを途切れることなく写真に収めるための対策としては、とにかくシャッタースピードを遅くすることに尽きます。

最適なシャッタースピードについては、一般的な電源を使用している場合と電車やバスといったLED方向幕で大きく異なるため、それぞれ別建てで解説していきます。

一般的なLEDの場合

おおむね1/100秒(東日本)もしくは1/120秒(西日本)以下にすると綺麗に撮影することができます。

先述したように、LEDの点滅間隔は電源周波数に大きく関係しています。

シャッタースピードを点滅間隔以下にすることで、途切れたり暗くなったりするのを防ぐことができます。

地域 シャッタースピード
東日本 1/100秒以下
西日本 1/120秒以下

近年ではLEDタイプのイルミネーションも増えていますが、LEDが関わる被写体を撮影される場合には上記のシャッタースピードを軸に設定していただくとより綺麗に撮影することができます。

※手持ちでイルミネーションを撮影される場合には以下の記事も参考にしてみてください

手持ちで綺麗にイルミネーションを撮影するための4つのポイント皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 さて、冬といえばイルミネーションの季節ですね。華やかな光景を見ると...

LED方向幕の場合(鉄道、バスなど)

鉄道やバスなどのLED方向幕については車両によって点滅間隔(リフレッシュレート)が大きく異なるため、上記のようにシャッタースピードを決め打ちすることができません。

例えばJR東日本E233系1000番台では1/200秒にもなると途切れてしまいます。

JR東日本E233系1000番台のLED方向幕(SS1/200秒)JR東日本E233系1000番台のLED方向幕(SS1/200秒)

一方で箱根登山鉄道の1000形では1/400秒でもLED方向幕が途切れずに撮影することができます。

箱根登山鉄道1000形のLED方向幕(SS1/400秒)箱根登山鉄道1000形のLED方向幕(SS1/400秒)

このように車両によってLEDの点滅速度がまちまちではありますが、基本的には高速シャッターにすると途切れやすくなる傾向にあります。

そんなわけでLED方向幕を撮影したいのであればシャッタースピードを遅くする必要があるわけですが、走行中の車両でスローシャッターにしようものならたちまち被写体ブレを起こしてしまいます。

走行中の車両でLED方向幕を途切れずに撮影したいのであれば、シャッタースピードを遅くした上で流し撮りをすることで、LED方向幕を途切れさせることなく撮影することができます。

ということで、鉄道やバスなどのLED方向幕を撮影する場合には…

  • LED方向幕は車両によって点滅間隔(リフレッシュレート)が大きく異なる
  • 走行中の車両でLED方向幕を途切れずに収めるならば流し撮りが有効

という点を押さえておきましょう。

まとめ

LEDは見た目とは裏腹に超高速で点滅しているため、シャッタースピードが速いと部分的に途切れたり、はたまた暗くなってしまう場合があります。

その解決策として、シャッタースピードを遅くすることにより綺麗に写すことができます。

おそらく今後もLEDを採用した被写体(イルミネーションや方向幕など)は増えていくと思われますので、これらを撮影される方は意識しておくとよろしいかなと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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おーわ
花火系散歩屋。関東を中心に年間で20〜50回ほど花火をながめながら撮影しています。
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