皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。
写真撮影をしている中で「見たままの景色が上手く撮れない」と感じた経験をしたことがあるかと思います。
その一つの要因として、人間とカメラが持つ記憶色(記録色)の違いが挙げられます。
なんだかちょっと聞きなれない単語ですが、写真撮影をする上で重要なポイントとなってきます。
記憶色とは
記憶色とはカメラや人間にあらかじめインプットされた色情報のことをいいます。
この記憶色は人間、カメラともに持ち合わせていて、写真撮影において重要なファクターとなります。
カメラにおける記憶色
カメラにおける記憶色は、画像処理エンジンにあらかじめ記録された色がベースとなります。
レンズを通じて受け取った光はデジタル変換した上でRAWという形式で記録し、レタッチ(画像処理)という色情報を付け加える工程を経て写真データ(JPEG)に変換・出力します。
カメラにあらかじめ記録された色情報から機械的に色付けをするということから「記録色」と呼ばれることもあります。
レタッチ(画像処理)の工程にはカメラ内部の画像処理エンジンを介して行う方法と、Adobe Lightroom Photoshopといった写真編集ソフトを用いての独自レタッチによる方法があります。
前者の場合、A社のカメラにはXという色情報が、B社のカメラにはYという色情報をベースにレタッチが行われますが、当然ながらXとYはそれぞれ異なる情報になるため出てくる写真の色味は大きく異なります。
一方で後者の場合は、各写真現像ソフトウェアに登録された色情報を割り当てていきますが、この色情報はカメラとは少し違った色情報を持っているため、ここでもまた差分が生じます。
人間における記憶色
一方で人間における記憶色は脳内にインプットされた色情報がベースとなります。
例えば桜(ソメイヨシノ)の色を思い浮かべたとき、多くの方は「白」「薄ピンク」などと答えるんじゃないかなと思います。
この「白」「薄ピンク」という脳内でイメージしている色が記憶色ということになります。
人間毎に記憶色は違う
ちなみに、人間における記憶色は十人十色です。
以前「写真家とクライアントの間に生じるギャップの正体」という記事の中で触れましたが、桜(ソメイヨシノ)の色一つとってもイメージする色は異なります。
別の人が同じ写真を見た際に「おお、こんなイメージ!」「なんか違うぞ?!」みたいな意見がときどき出てきますが、これは記憶色の違いによって生じているものです。
人間とカメラの記憶色は必ずしも一致しない
ここまでのお話でなんとなーく勘付いている方もいると思いますが、人間とカメラはそれぞれ記憶色を持っているため、両者の色情報は必ずしも一致するわけではありません。
おそらく一度は「見た目と写真がぜんぜん違う!」「見たままの景色が撮れない…」と嘆いた経験あるかと思います。
このカメラと人間の記憶色による違いが、見た目とのズレを生み出す一つの要因となります。
カメラはその場のシーンを切り取ってくれる便利な道具ですが、人間が思い描いている記憶色に近づけるためには、ホワイトバランスや仕上げの設定などを適宜調整する必要が出てきます。
まとめ
ひとくちに記憶色といっても、カメラにインプットされた色情報と人間の脳内にインプットしている色情報は異なります。
そして、写真が見た目と違うという話があるのも、この記憶色の違いが一つの要因だということを頭の片隅にでも置いといていただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m
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